映画「THE KING COBRA(ザ・キングコブラ)」エグゼブプロジェクト制作|イントロダクション

本作『THE KING COBRA』は、海外に日本のアクション映画を、ジャパニメーションのような“1つのジャンル”として確立させたいという想いから始まった。
この場合、海外に真似のできない、日本独自の文化、アクションでいえば日本刀を使用した時代殺陣を選択しがちである。
しかし、本作では、それを封印。敢えて相手の土俵に上がることを選んだ。
それは、銃社会と隣り合わせの海外制作のガンアクションへ挑戦すること、日本では大作ですら成功例がほとんど皆無である、リアルなガンアクションへ挑戦することであった。

本作品では、まずシナリオ制作に徹底的な時間が割かれた。
それは、我々の考える「アクション映画」が、「“アクション”を見せる為の映画」ではなく、あくまでも「映画を魅せる為の最もウェイトの高い味付けが“アクション”である映画」という考えからである。
そして、今回の作品の根底に流れるコンセプトである“今忘れかけられている、自分の想いを貫き、ただひたすらに真っ直ぐに生きる男達の物語”が書き上げられた。

そして、シナリオ立ち上げに伴い、作品中で語られることはないが、登場する組織・キャラクター全てに生い立ちからはじまる細かい設定が組まれ、膨大な相関図が組まれた。
これをもとに、現在、日本の現場で活動を行っている各キャスト、スタッフが集結。
今回、映画の味付けとして最もウェイトの高いガンアクションに関しては、実銃でのガントレーニング、海外現場での発砲経験があるスタッフが集められた。撮影前には、彼らによってキャスト、撮影部の全員へのガントレーニングが日本国内にて行われ、このカリキュラムは米国の射撃学校、及び、米国映画撮影前に行われる射撃訓練と同様のものが実施された。

また、登場人物の各設定及びイメージボードから起こされた、衣装、小道具、特殊メイクについても、登場人物の性格、癖、利き腕などにより一点一点製作、フィッティングが繰り返されており、世界観を広げている。

さらには、映画において重要な役割を担う音楽である。
本作では、登場人物ごとのテーマ、各シーンをあわせ、欧米、中東、アジア等の国々の幅広いジャンルの音楽を作り出す必要性があった。
結果、25分の作品に対して20曲という異例の曲数、その何れもが、壮大なシナリオに見合ったオーケストラテイストの楽曲として書き上げられ使用されることとなった。

これらが融合し、1年の歳月を経て誕生した作品。
それが『THE KING COBRA』である。